私の執筆環境:ハードウェアとソフトウェア編

はじめに

先日の日記 で書いたように、現在、RubyCocoaとHotCocoa(MacRuby)に関する書籍を執筆中です。監修は、なんとRubyCocoaid:kimuraw さんと、LimeChatid:Psychs さんです。RubyCocoaでは有名なお二人に監修していただき、とても感謝しています。
さて、今回は私の執筆環境について少しお話ししたいと思います。執筆をやりはじめたときはなかなか環境が整わず、「締め切りもあるのに−。あぁ、どうしよう。」なんてことになったりしました。しかし、今ではそれなりの環境を整えることができました。この文章が、これから執筆する人の参考になれば幸いです。

ハードウェア

まずは執筆に使用しているハードウェアを紹介します。

  • MacBook
    • Apple。2007年10月発売、ホワイト。メモリとHDDをそれぞれ4GB、250GBに換装しています。
    • 家族との時間を奪い、いつも「もうこんな時間だけど!!」という第一声からはじまる妻とのトラブルの元になるコンピュータです。つい1年前までは、アップグレードしたとたんにGUIから次世代のCUIに移行してしまう「ようこそCUIへ」地獄や、納期直前にウィンドウマネージャーやデスクトップマネージャーを入れ替えてしまう「混沌こそが真」地獄の住人でした。しかしながら、id:ogijun さんのあなたがMacを使うべき10の理由 - はてダ保管所 by ogijunあなたがMacを買わない10の理由 - はてダ保管所 by ogijunを読んでこっちの世界にやってきました。えーっと、「ようこそガラパゴスへ」でしたっけ。
  • Airpen
    • デジタルペン|airpenpocket エアペンポケット|ぺんてる株式会社。専用のペンで手書きした内容を認識して電子データにできます。
    • 残念なことに、私のセンスと技術では書籍での使用に耐えうるイラストを描けないようです。いや、まだ描く努力をしていないのでダイヤモンドの原石なのかもしれませんよ。そんなわけで、Mac Proとシネマディスプレイを使って思い描いたことを形にするプロフェッショナルな方に、私の頭の中から取りだしたときにノイズが入ってしまったイメージを伝え、それを仕上げてもらうことになっています。そんなときにAirpenを使います。Airpenの特徴は、その日の気分で「サーバ」を「ナーハ」と認識し、執筆時のもやもや感を緩和してくれることです。ボケにはツッコミが必要なのように、「サーバ」を単に「サーバ」として認識するだけのスキャナが必要になります。てか、スキャナがないと無理です。

ソフトウェア

次にソフトウェアを紹介します。

  • Carbon Emacsパッケージ
    • Carbon EmacsパッケージテキストエディタGNU EmacsMac OS Xで動作するバイナリパッケージ。
    • 原稿はEmacsから生産されます。私からではありません。私は単にEmacsへ指示しているだけです。しかし、その指示が難しくてほんとうに困ったものです。なお、テキスト形式の原稿をプレビューできるようにHTML形式に変換することもEmacsが行います。その秘密はEmacsに含まれるorg-modeにありますが、詳しくはこの文章の続編である「執筆編」でお話しします。
  • Firefox(not Safari!!)
    • 原稿の執筆というプレイヤーの立場から、それを観戦するレビューアの立場に移り変わるために使います。適度な達成感を与えてくれるとともに、(たいていは思ったよりもずっと悪い)進捗状況を教えてくれます。まだ第2部の1章が終わったところか…。また、PDF形式への変換はFirefoxにまかせています。そこら辺のツールよりもずっとまともな変換をしてくれるので助かっています。
    • なお、Macの標準のウェブブラウザであるSafariは使いません。というよりも使えません。L4スイッチ配下のDigest認証を設定したサイトにアクセスできないんですよ。まったく困ったものです。
  • Xcode Tools(Xcode、Interface Builderなど)
    • Macの開発ツールといえばXcode Toolsです。Macに標準添付されており、IDEや開発ドキュメントなどを含んでいます。きっとみなさんは使ったことがないでしょうから、今度、使い方を説明しますね。詳しくは拙著「RubyCocoa/HotCocoa」をご覧ください :-)
  • InstantShot!

参考書籍

ハードウェアとソフトウェア編の最後は参考書籍の紹介です。

ここで挙げた書籍を読むことでObjective-Cを使ってMac OS Xのデスクトップアプリケーションを開発できるようになるでしょう。しかし、Ruby好きのあなたはすぐにObjective-Cに不満がでてくるはずです。Objective-Cを学んだところで仕事でも趣味でも役には立つことはないでしょう。あっ、いまならiPhoneアプリの開発がありますね。そっかじゃあ、Objective-Cのくだりは忘れてください。ここで言いたいことは、「そんなあなたには拙著「RubyCocoa/HotCocoa」をおすすめします。」と言える日が早くくるように努力します。こうご期待。

おわりに

次回があるとすれば、「執筆編」と題して原稿のフォーマットや書くときに注意する点やTIPSなどをお話ししたい思います。それでは、よい週末を。