Snow LeopardのXcodeにRubyCocoaのテンプレートをインストール
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この記事の情報は古いです。id:kimurawさんがXcode用のRubyCocoaのテンプレートのインストーラを公開されています。詳しくは『Snow Leopard用のプロジェクトテンプレートを配布開始 - きりかノート 3冊め』を参照してください。以下の手順ではなく、インストーラを使うことをオススメします。(追記:2009/09/24)
はじめに
Mac OS X 10.6(Snow Leopard)のXcode 3.2では、RubyやRubyCocoaに関するテンプレートが削除されています。このため、テンプレートをインストールしなければXcode 3.2ではRubyCocoaでアプリケーションを開発することはできません。 *1 (図1)
図1:Xcode 3.2にはRubyやRubyCocoaのテンプレートがない
そこで、Xcode 3.2にRubyやRubyCocoaのテンプレートを追加する方法を説明します。Xcode 3.2のインストールを行ってから、ここでの説明に従って作業すれば、Snow LeopardでもXcodeを使ってRubyCocoaのアプリケーションを開発できるようになります。(図2)
図2:テンプレートをインストールすればRubyCocoaのアプリケーションを開発できる
テンプレートのインストール
1.以下のURLをウェブブラウザで開き、Xcode用のRubyやRubyCocoaのテンプレートをダウンロードします。ここでは、ダウンロードフォルダ(~/Download)にProjectBuilder.tar.gzという名前を付けて保存することを想定します。(図3)
http://rubycocoa.svn.sourceforge.net/viewvc/rubycocoa/trunk/src/template/ProjectBuilder.tar.gz?view=tar
図3:ダウンロードしたProjectBuilder.tar.gzファイル
2.ダウンロードしたファイルを展開します。Finderを使う場合、Finderを操作して先ほどダウンロードしたProjectBuilder.tar.gzをダブルクリックして開きます。すると、ダウンロードフォルダにProjectBuilder.tar.gzが展開され、ProjectBuilderフォルダが作成されます。(図4)
図4:ProjectBuilderフォルダ
テンプレートは、用途に合わせて次のフォルダに分けられています。
フォルダ名 | 用途 |
---|---|
Application | 新規プロジェクトの作成 |
File | 新規ファイルの作成 |
Target | ターゲットの追加 |
3.それぞれのテンプレートを適切なフォルダに配置していきます。ここでは、システムにテンプレートを配置し、すべてのユーザがテンプレートを使えるようにします。
まずは、Applicationフォルダです。このフォルダを「/Library/Application\ Support/Developer/Shared/Xcode/Project\ Templates」フォルダに配置します。ターミナルを起動して、以下のコマンドを実行します。 *2 ターミナルは「アプリケーション/ユーティリティ」フォルダにあります。
ragdoll:~ kouji$ cd ~/Downloads/ProjectBuilder ragdoll:ProjectBuilder kouji$ sudo mkdir -p /Library/Application\ Support/Developer/Shared/Xcode/Project\ Templates ragdoll:ProjectBuilder kouji$ ragdoll:ProjectBuilder kouji$ sudo cp -r Application /Library/Application\ Support/Developer/Shared/Xcode/Project\ Templates/
4.次にFileフォルダです。上記に続いて、以下のコマンドを実行します。
ragdoll:ProjectBuilder kouji$ sudo mkdir -p /Library/Application\ Support/Developer/Shared/Xcode/File\ Templates/Ruby ragdoll:ProjectBuilder kouji$ sudo cp File/* /Library/Application\ Support/Developer/Shared/Xcode/File\ Templates/Ruby/
5.最後はTargetフォルダです。上記に続いて、以下のコマンドを実行します。
ragdoll:ProjectBuilder kouji$ sudo mkdir -p /Library/Application\ Support/Developer/Shared/Xcode/Target\ Templates/Ruby ragdoll:ProjectBuilder kouji$ sudo cp -r Target/* /Library/Application\ Support/Developer/Shared/Xcode/Target\ Templates/Ruby/
テンプレートの確認
RubyCocoaのアプリケーション開発に向けた、はやる気持ちを抑えてテンプレートが正しく配置できたことを確認します。Xcode 3.2を起動して、メニューの[ファイル]−[新規プロジェクト…]を選択します。すると、図5のように[User Templates]−[Application]カテゴリにRubyCocoaプロジェクトのテンプレートが表示されます。
図5:RubyCocoaプロジェクトのテンプレート
ここでは[キャンセル]ボタンを押して、メニューの[ファイル]−[新規ファイル…]を選択します。すると、図6のように[User Templates]−[Ruby]カテゴリにRubyファイルのテンプレートが表示されます。
図6:Rubyファイルのテンプレート
ここでは[キャンセル]ボタンを押します。ターゲットの確認は省略します。間違いなくテンプレートがインストールできました。
続きは...
それでは、RubyCocoaのアプリケーションを開発してみましょう。開発するのはRubyCocoa版のHelloWorldともいえるHelloRubyCocoaです。この続きは、拙著『RubyによるMac OS Xアプリケーション開発入門』(サポートページ:http://www.takao7.net/rhcbk/)をお読みください。
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*1:このことに落胆しているだけでは何も変わりません。RubyやRubyCocoaのテンプレートがないことはXcode 3.2のパッケージングの不具合だと考え、Apple社に報告しましょう。不具合報告のURLは http://bugreporter.apple.com/ です。不具合対応の優先度はその報告数が大きく影響するようです。(参考URL: http://d.hatena.ne.jp/Psychs/20090828/1251467136 )みなさんの声が届けば、きっとMac OS X 10.5(Leopard)のようにXcodeにRubyやRubyCocoaのテンプレートがプリインストールされるはずです。
*2:sudoコマンドを実行したときにパスワードの入力を求められることがあります。そのような場合、現在ログインしているユーザのパスワードを入力します。ここでの例であればkoujiユーザのパスワードです。